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2022.02.21

Daily Cargoに掲載されました『デジタルフォワーダーのShippio 海運市況でウェビナー、DX化訴え』

2022年2月18日開催の弊社 川嶋によるウェビナーが、Daily Cargoに掲載されました。
本記事につきまして、Daily Cargo様に転載許可を頂きましたので、以下転載致します。

デジタルフォワーダーのShippio 海運市況でウェビナー、DX化訴え

デジタルフォワーダーのShippio(シッピオ、佐藤孝徳CEO)は18日、「Shippioが語る、2022年海運市況の見通しについて」と題してウェビナーを開催した。同社でコンサルティング・セールスを務める川嶋章義氏が、現在の海上コンテナ輸送の現状や船腹供給、輸送需要の見通しなどを踏まえた今後の展開などを解説。「2022年中に現在の状況が大きく改善することは見込みづらい」との見通しを示したうえで、サプライチェーン混乱への対処として、生産拠点の見直しやサプライチェーン多元化に加え、物流のDX(デジタル・トランスフォーメーション)化を通じた業務効率化の必要性を訴えた。

Shippioは2016年設立のデジタルフォワーダーで、18年10月に利用運送事業の免許を取得してフォワーディング業務を開始。デジタル技術を活用したフォワーダー業務の簡素化・効率化を目指している。今回のウェビナーは荷主企業を対象に、海上コンテナ輸送を取り巻く現況や今後の見通しを解説したものとなる。

現在のコンテナ船マーケットについて川嶋氏は「コンテナ運賃指標のSCFIは20年以前と比べて5倍となり、中国主要港から日本向けの運賃では、当社の仕入れ価格で20年8月比2倍から最大35倍と著しく上昇している」と指摘。このほかにも燃料油価格や用船料の上昇によるコスト増に加え、スケジュール順守率の低下や遅延の拡大により、慢性的なスペースとコンテナ不足が生じている状況を解説した。

このうえで今後の見通しとして、当面は船腹供給の増加に見込めないこと、荷動き成長もプラスが見込まれることなどから、「22年中は海上コンテナ運賃の高止まり、輸送混乱が続く」との見方を示した。船腹供給に関しては、21年に多くの船腹が発注されたものの、竣工が本格化するのは23年以降となり、22年中は船腹の増加が見込めない。また荷動き需要は一般的に世界のGDP成長率と相関関係にあり、IMF予測で今年のGDPも一定の伸びが見込まれることなどから、需給ギャップの解消は当面見込みづらいと予想されている。特に現在は混雑や遅延の影響で、実効船腹量が大きく目減りしていることもあり、見かけ以上に需給ギャップが拡大しているという。

また「将来的に需要が減少したとしても、今後はかつてのように大きく運賃が下落することは考えにくい」とも指摘した。コンテナ船社が過去の過当競争から、現在は利益重視の経営方針へと転換したこと、特にコロナ禍初期に荷動き需要が急落した際は、減便の効果により運賃下落は発生しなかったことなどを踏まえ、「需要が下落しても、コンテナ船社がそれに合わせて船腹を調整するようになっている。さらに燃料油価格や用船料なども高騰し、そのためにサービス停止に追い込まれるケースなどもあることから、大きな下落は見込みづらい」と指摘。このほか、中国を中心にパンデミックへの対応から各地の港湾で荷役効率の低下が起きており、パンデミックそのものが収束しない限りはサプライチェーン混乱のリスクが残る、との見方を示した。

そのうえで、これらの物流混乱への対応策として「国内回帰など生産拠点の見直しやサプライチェーンの多元化、DXによる効率化」といったソリューションを紹介。ただ、生産拠点見直しやサプライチェーン多元化は、効果としては高い一方で即効性に欠け、費用・工数ともに嵩むのに対し、DXに関しては取り組みやすさや即効性にも優れると指摘。「シッピオの活用により、本船動静確認や納期調整といった業務を著しく効率化することができる。関係者それぞれが常に最新の情報にアクセスすることで、コミュニケーションコストも下がると期待される」とアピールした。

 

出所: 『デジタルフォワーダーのShippio 海運市況でウェビナー、DX化訴え』(Daily Cargo電子版、2022年2月21日記事)https://www.daily-cargo.com/news/shipping/2022/02/145239/